では、ちょっと時間というものを細かく見ていきましょう。
時間というのは人間が捉えている世界観では、
過去→現在→未来
というように捉えていますが、
本当に起こっているプロセスって
現在→過去→未来なんですね。
「現実」に今、在るのは現在だけなので、
「いま、ここ」でインプットした知識や行動、経験が
その瞬間先から過去の記憶に切り替わって、
その記憶がその先の未来を作り出しているんです。
例えば、僕がゆっくり。
「あ~、い~、う~」って喋っていたとすると、
たとえ「う」で止めたとしても
その先、あなたは「え~、お~」って続くんじゃないか、って想像できますよね。
それはあなたの中に「あいうえお」っていう概念がその前からあったからなんです。
記憶するっていうのは、忘れるのと同じく、
人間が未来を想像するための生命の機能なんです。
例えば、自分の興味あること、ないことをテレビで見ていたとして、
興味あることは覚えているけど、興味のないことは覚えていませんよね。
自分の将来、未来に関係ないことは忘れてしまうんです。
でも、自分のトラウマとか、痛い思い出って忘れたくても忘れないですよね。
それはその辛い経験を、危機を再び起こさないように、
生きるようにする生命の機能なんです。
もともと人間の生命の機能って本当に完璧なんです。
呼吸も、鼓動も、新陳代謝も、体温調節して汗かくのも、
寝ても覚めても全部完璧に体を整えてくれています。
それなのに、
記憶って何でこんなに不完全なんだろう、
って思いませんか?
あの人の名前なんだっけ、とか、この問題の答えなんだっけかな、とか。
よくありますよね。
未来に関係あるか、命の危機があるかどうか。
このように、生命の機能と捉えれば完璧に作用しているんです。
まとめるとこんな感じ。
ここで、時間の概念の話の結論、応用ですけど、
望む未来を実現するためには、
①望む未来を想像して、
②「いま、ここ」の現在の知識、行動を変えて、
③記憶(過去)を切り替える。
そうすると、より具体的な未来が想像ができるようになってより質の高い行動ができるようになるんですね。